頑張る40代!

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう。

2005年04月

今朝嫁ブーから、飲み会に参加したメンバー全員で撮った写真を見せてもらった。
嫁ブーと同い年だから、みな42,3歳だ。
それにしては若い。
服装もそうだが、髪型もそうである。
その髪の色も今風に染め上げている。
しかしだ。
悲しいかなそれは、白髪染なのである。
…残念!


日記にも書いたとおり昨日29日は、ぼくは休みだった。
で、嫁ブーはというと、仕事だった。
こういうパターンの日は、嫁ブーを会社まで送って行くことになっている。
そのため、せっかくの休みなのにゆっくり寝ることが出来ない。
いつもと同じ時間に起き、いつもと同じ時刻に家を出る。

出がけのことだった。
嫁ブーは普段より多くの荷物を持っている。
「何か、その荷物は?」とぼくが聞くと、「言うとったやん、今日は飲み会」と嫁ブーが言った。
「それは知っとる。その荷物のことを聞きよるんたい」
「ああ、荷物ね。飲み会の時に着て行く服と靴。会社から飲み会に直行するけ」
「制服のままでいいやないか」
「いやよ」

前々から嫁ブーは、夜高校の同級生たちと飲み会をすると言っていた。
総勢6名で集まるらしく、その中にはあのヒロミ(昨年9月の日記参照)がいるということだった。
嫁ブーの会社に向かう車の中でも、そのヒロミの話題が出た。
ぼくが「飲み会の間、またヒロミからメールが来るやろうのう」と言うと、嫁ブーは「ヒロミのことやけ、たぶんそうするやろうね」と言った。

ヒロミからのメールが届いたのは、午後8時過ぎだった。
それから、ぼくとヒロミのメールのやりとりが始まった。

20:11)ヒロミ「ボリ(嫁ブーのニックネーム)到着」写真付。
20:13)しんた「適当にあしらっとって」
20:15)ヒロミ「(嫁ブーは)かなり食べるのが早い」
20:17)しんた「うちでもそうやの」
20:17)ヒロミ「わかる」
20:19)しんた「ちゃんと靴下をはきかえて行っとるかのう?」
20:20)ヒロミ「今は臭くないらしいけど。たまらんよ」
20:24)しんた「足の蒸れそうな靴を持って行きよったけのう。気をつけとけよ」
20:24)ヒロミ「なんかスプレーまきよる」
20:26)しんた「いつものことやのう」
20:27)ヒロミ「何か食べた?貴黄卵、ボリが買ってくれるって」
20:29)しんた「今から食べる」

20:46)ヒロミ「ふとしの手品が始まった」
20:47)しんた「ふとしちゃ誰か?」
20:51)ヒロミ「店のオーナー。あとでムービー送るね」
21:01)ヒロミより『ふとし』のムービーが送られてくるが、何をやっている映像なのかわからない。
21:02)しんた「わからん」

21:08)ヒロミ「S田(メンバーの一人)が、しんたさんのサイト、毎日みたいらしいから、サイト(URL)教えて」
21:11)しんた「パソコンと携帯、どっちがいいんか?」
21:13)ヒロミ「携帯」
21:17)しんた、URL送る。

22:38)ヒロミよりカラオケボックス内のムービーが送ってくる。嫁ブーが歌っている。
22:40)しんた「アホ顔やのう」
23:02)ヒロミ「また歌った」ムービー付、嫁ブー熱唱中。
23:04)ヒロミより嫁ブーとの2ショットの写真が送られてくる。
23:10)しんた、以前撮っていた嫁ブーの足の写真を送る。

25:06)ヒロミ「ボリ、もうすぐつきます。お疲れさま」
25:08)しんた「了解。あ、今着いた」
25:14)ヒロミ「(無事着いて)安心しました。私はお風呂です。ボリも入るように強く言ってね!寝そうやけ。貴黄卵のお金あずけました」
25:16)しんた「ボリは朝入るみたい」
25:17)ヒロミ「汚いけ、入らせんと」
25:18)しんた「足だけは洗うみたいぞ」
25:20)ヒロミ「よかった。臭いけね」
25:22)しんた「なにせ、蒸れ靴やけのう」
25:24)ヒロミ「今日は臭わんかったけど。タバコ吸う人が多かったけ、わからんだけやね。私はこれから寝るね。ボリちゃん、また逢おうね」

以上、カッコ内はしんた補足。

足の写真の反応がなかったので、嫁ブーが帰ってから聞いてみた。
「突然みんなが『これ、誰の足?』とか言うけ、何やろうかと思って見てみたら、私の足やん。ヒロミがみんなに転送したんよ」
ということで、けっこうウケていたらしい。

さて、そういうヒロミとぼくのやりとりを見ていたメンバーの一人が、嫁ブーに「ボリ、旦那が他の女性とメールしていて気にならんと?」と聞いたらしい。
嫁ブーが「別に気にならんよ」と答えると、ヒロミは「そうよ。私としんたさんの仲やけねえ」と言ったという。
ぼくはヒロミのメル友になっているらしい。


【2】
うちの店は自動ドアから出入りするようになっている。
だが、売出しの開店前ともなると、けっこうお客さんが並ぶので、開いたり閉まったりする自動ドアに並ばせるのは危険である。
そこで、開店前には売場の手前にロープを張り、そこまでお客さんを入れ、開店まで待ってもらうことにしている。
ほとんどのお客さんは、そのロープの前で大人しく待ってくれている。
だが、中にはロープをくぐって店内に入る人もいる。
もちろん大人ではない。
そう、子供である。
子供にはそういう決まり事は通用しないのだ。
親がいるからだろうが、したい放題やってくれるのだ。
先に書いたように、ロープの下をくぐって店内に入る子もいれば、ロープを揺さぶって遊ぶ子もいる。
そういう子の親が何をしているのかと言えば、他のお客さんと話をしたり、チラシを目で追っていたりして、子供のやっていることにはほとんど無関心なのだ。
それでも、周りの目が気になるのか、時々「○ちゃん、やめなさい」と形だけの注意をしている。
しかし、子供は言うことを聞かない。

実は昨日、そのことでぼくは切れたのだった。
開店間際、ロープを外すために、ぼくはロープの張っているところに立っていた。
すると、子供がロープを揺さぶりだした。
最初は軽く揺さぶっていたが、だんだんエスカレートしてきた。
そのロープをとめていた簡易性の柱がグラグラしだしたのだ。
それまで知らん顔をしていた親は、それを見てようやく注意をした。
「○ちゃん、お店の人に叱られるからやめなさい」
子供はそれでも言うことを聞かない。
一度は離した手を再びロープにかけ揺さぶりだした。
そのせいで、ついにロープが外れたのだ。
「あーあ、○ちゃん。だから言ったでしょ。お店の人に叱られるよ!」

ぼくは別に子供を叱りたいとは思わない。
叱りたいのはその親のほうである。
口で言うだけで、ロープをつかんだままになっていたわが子の手を退けようとはしない。
ここでぼくの堪忍袋の緒が切れた。
「お店の人に叱られる?じゃあ、お言葉に甘えて叱ってあげましょう」ということで、子供に向かって大きな声で「こんなことをしたら他の人に迷惑がかかるやろ。手を離しなさい!」と言った。
子供はその声に一瞬ビクッとした。
しかし、ロープは握ったままだった。
そこでぼくは、「離しなさいと言いよるやろ!」と言って子供の手をつかみ、ロープから外した。

その間親は何をするでもなく、成り行きを見ているだけだった。
自分が叱られているような気がしたのか、わが子が叱られているのを見て忍びなかったのか、それともわが子を叱るぼくに怒りを覚えたのかは知らない。
そのあと親は、ぼくに対して謝るでもなく、文句を言うでもなかった。
何か言ってくれば、お店の人として叱ってやったのに残念である。


【2】
うちの店は自動ドアから出入りするようになっている。
だが、売出しの開店前ともなると、けっこうお客さんが並ぶので、開いたり閉まったりする自動ドアに並ばせるのは危険である。
そこで、開店前には売場の手前にロープを張り、そこまでお客さんを入れ、開店まで待ってもらうことにしている。
ほとんどのお客さんは、そのロープの前で大人しく待ってくれている。
だが、中にはロープをくぐって店内に入る人もいる。
もちろん大人ではない。
そう、子供である。
子供にはそういう決まり事は通用しないのだ。
親がいるからだろうが、したい放題やってくれるのだ。
先に書いたように、ロープの下をくぐって店内に入る子もいれば、ロープを揺さぶって遊ぶ子もいる。
そういう子の親が何をしているのかと言えば、他のお客さんと話をしたり、チラシを目で追っていたりして、子供のやっていることにはほとんど無関心なのだ。
それでも、周りの目が気になるのか、時々「○ちゃん、やめなさい」と形だけの注意をしている。
しかし、子供は言うことを聞かない。

実は昨日、そのことでぼくは切れたのだった。
開店間際、ロープを外すために、ぼくはロープの張っているところに立っていた。
すると、子供がロープを揺さぶりだした。
最初は軽く揺さぶっていたが、だんだんエスカレートしてきた。
そのロープをとめていた簡易性の柱がグラグラしだしたのだ。
それまで知らん顔をしていた親は、それを見てようやく注意をした。
「○ちゃん、お店の人に叱られるからやめなさい」
子供はそれでも言うことを聞かない。
一度は離した手を再びロープにかけ揺さぶりだした。
そのせいで、ついにロープが外れたのだ。
「あーあ、○ちゃん。だから言ったでしょ。お店の人に叱られるよ!」

ぼくは別に子供を叱りたいとは思わない。
叱りたいのはその親のほうである。
口で言うだけで、ロープをつかんだままになっていたわが子の手を退けようとはしない。
ここでぼくの堪忍袋の緒が切れた。
「お店の人に叱られる?じゃあ、お言葉に甘えて叱ってあげましょう」ということで、子供に向かって大きな声で「こんなことをしたら他の人に迷惑がかかるやろ。手を離しなさい!」と言った。
子供はその声に一瞬ビクッとした。
しかし、ロープは握ったままだった。
そこでぼくは、「離しなさいと言いよるやろ!」と言って子供の手をつかみ、ロープから外した。

その間親は何をするでもなく、成り行きを見ているだけだった。
自分が叱られているような気がしたのか、わが子が叱られているのを見て忍びなかったのか、それともわが子を叱るぼくに怒りを覚えたのかは知らない。
そのあと親は、ぼくに対して謝るでもなく、文句を言うでもなかった。
何か言ってくれば、お店の人として叱ってやったのに残念である。


【1】
今日から売出しが始まった。
ゴールデンウィークということで、チラシの大きさは普段の倍ある。
そこに載っている商品も、普段よりいくらか安い価格になっている。
そして、そういうチラシにつられて、普段より多くのお客さんが集まってくる。

お客さんは、大きく分けると2種類のパターンがある。
日課としてやって来るお客さんと、チラシ商品目当てのお客さんだ。
日課としてやってくるお客さんというのは、コンビニ的にうちの店を利用しているお客さんで、石鹸やシャンプーといった生活用品やペットの餌を買い求める人が多い。
そういう人の中には、毎日来ているせいかどうかは知らないが、チラシには無頓着な人もいる。
そういう人は決まって「今日はえらく人が多いね」などと言う。
こちらが「今日はチラシが入ってますからね」と言うと、「ああ、どうりで。で、何が安いんね?」と聞いてくる。
いちおうこれとこれが安いと説明するのだが、そういう人は買う物はいつも同じだから、それらの商品を買うようなことはしない。

さて、もう一方のチラシ商品目当てのお客さんだが、このお客さんの中にも2種類のパターンがある。
朝早く来るお客さんと、それより少し遅れて昼頃やって来るお客さんである。
朝早くから来ているお客さんというのは、だいたい日替り商品が目的となっている。
つまり、『ティッシュペーパー5箱組198円(税込)』なんかを狙ってやって来るのだ。
そのため、目玉商品があった時には、かなりの行列が出来る。
客層はというと、圧倒的にお年寄りが多い。
まあ、手に持って帰ることが出来る商品を、日替りにしているからだろうが、それにしても多い。
しかし、それでいい面もあるのだ。
それは、お年寄りだから、開店時に走って店内になだれ込むということがないことだ。
なだれ込むことがないということは、転倒事故などが起きないということである。

昼頃やって来るお客さんというのは、そういう日替り商品が目的ではなく、それ以外のチラシ掲載商品が目的になっている。
なぜ昼頃来るのかといえば、日替りの喧噪を避けているからだ。
日替りでないゆえに、台数が限定になることはあまりない。
そのため、日替り目当てのお客さんのように焦って来なくても間に合うのだ。
この手のお客さんの特徴は、家族連れで来る人が多いということだ。
こういうお客さんは、日替りのお客さんと比べると、比較的単価の高い商品を買う人たちである。
きっとお客さんの中で、「高い物を買う」という意識が働いているのだろう。

ということで、お客さんもいろいろである。
日替り目的で朝早くやってくる来るお客さんもいれば、閉店間際にやって来ていつまでも店内を見て回っているお客さんもいる。
感じのいいお客さんもいれば、悪いお客さんもいる。
何かひとこと文句を言わないと気がすまないお客さんもいる。
車を駐めるために利用しているお客さんもいる。
中には、おならだけして帰るお客さんもいる。
こういう人たちのおかげで、ぼくたちの生活は成り立っているわけだ。


【ゴールデンウィークの過ごし方】
明後日からゴールデンウィークだ。
その期間中の休みはというと、祝祭日に関係なく、いつもと同様に火曜と金曜である。
明後日29日と翌月3日がその曜日に当たる。
久しぶりに祝日と重なるわけだ。
が、別に嬉しいわけではない。
祝日に休んでも何もいいことはないからだ。
どこに行っても車は渋滞するし、近くのデパートやスーパーに行っても人ばかりなのだ。
かといって、そんな日に家でゴロゴロしているのももったいない気がする。
結局休みが終わって思うのは、「こんなはずじゃなかった」である。
ということで、今年は歩いて近くの本屋にでも行こうと思っている。


【井口の満塁ホームラン】
ゴールデンウィークといえば、いつも97年5月3日を思い出す。
この日、ぼくと嫁ブーは甥と姪を連れて、福岡ドームにダイエーvs近鉄の試合を見に行った。

試合開始は午後1時だった。
少し遅れて福岡入りしたぼくたちは、福岡ドーム周辺で大渋滞に巻き込まれてしまった。
当初ドーム内の駐車場に駐めようとして、都市高速を降りてすぐにそちらに回ったのだが、そこが満車だった。
しかたなく幹線に入ったぼくたちを待ち受けていたのが、大渋滞だったわけだ。

車はなかなか進まない。
そこでノロノロ走っている途中に試合は始まってしまった。
ドーム周辺の駐車場を探したが、どこも満車。
しかたなく、甥や姪に「せっかく来たけど、この状態やけ、今日は諦めるか?」と聞いた。
当時まだ野球に興味がなかった彼らは「いいよ」と言った。
しかし、嫁ブーがそれを遮った。
「せっかく来たんやけ。途中からでもいいけ、見て帰ろうや」と言う。
かといって車を駐めるところがない。
どうしようかと迷ったあげく、近くのスーパーに駐めることにした。
わざとらしく、そこでパンを買って、ぼくたちはドームに急いだ。

ドームに着いた時、試合はすでに2回に入っていた。
その日のドームは満員だった。
そのため、遅れて入ったぼくたちに席はなかった。
「こんなことなら指定席買っとけばよかった」と思ったが、後の祭りだった。
結局ぼくたちに与えられた席は、内野席の最上階、つまり立ち見席だった。
それが渋滞でさんざん疲れた、ぼくをさらに疲れさせたのだった。

しかし、試合に来た甲斐はあった。
その日はその年のゴールデンルーキー井口(現ホワイトソックス)のデビュー戦だったのだが、その井口が華々しいデビューを飾ってくれた。
何と、プロ初試合満塁ホームランという、日本人初の快挙をやってのけたのだ。
その当時小学生だった姪も、今は高校生になった。
あの頃はまったく野球に興味のなかったのだが、今は熱烈なホークスファンになっている。
その姪の自慢は、「小学生の時に、井口がデビュー戦で満塁ホームランを打ったのを見た」ことだと言う。
そういう話を聞くと、やはりあの時連れて行ってやってよかったと思う。


21日の日記に書いたが、母のひざの調子があまり良くない。
先日から毎日、少し遠方の整骨院に行って治療を受けているのだが、「徐々に良くなっているような気がする」と言いながらも、痛みは治まってないらしく足を引きずって歩いている。
つまり、その整骨院では、「気がする」程度の効果しかないということだ。

このまま遠い距離を歩かせるのも、息子としては辛い。
そこで整形外科に連れて行くことを考えてみた。
ところが、どうも評判が良くない。
確かに痛みはなくなるそうだが、治療の結果そうなるのではないらしい。
痛み止めを注射して治めるのだという。
それなら、わざわざ整形外科に行かなくても、歯医者でもらった痛み止めを飲んでおけばすむ話である。
だいたい、注射に頼るような医者は、ヤブと相場が決まっている。
そういうところで、一生足が治らなかったらことである。

ということで、他の方法を考えてみた。
「やはり、あそこしかないか」
と考えたのが、整体院である。
整体なら、全身の骨のゆがみを矯正してくれるから、根本から治るだろう。
なぜ最初から整体のことを考えなかったのかというと、保険が効かないからである。
治療費がけっこう高くつくので、当然のように支払いがぼくに回ってくるのだ。
歯医者でけっこう治療費を払っているのに、さらに高い整体代である。
これはきつい。
そこで端から整体を度外視していたのだ。
しかし、痛みを長引かせるのも酷である。

そこで今日、今月頭に嫁ブーの治療をした整体院に連れて行くことにした。
家から一番近い整体院であるが、実はそこ、かなり有名な整体院なのだ。
北九州市内はもちろん、遠くは福岡市からも治療を受けに来るという。
なるほど嫁ブーが治療した時も、這うようにして歩いていたのが、1時間後には背中を伸ばして歩くことが出来たのだ。
腕のいい整体院でよくそんな話を聞くが、実際にそういうのを見たのは初めてだった。
ぼくにとって、それは奇跡と言ってもいい。
車の中で「あの奇跡で、母のひざ痛も何とかしてくれるだろう」と思っていた。

さて、その母の治療も、嫁ブーの時と同じく1時間ほどかかった。
今日は嫁ブーの時のように整体院内でマンガを読むことはせずに、いったん家に帰った。
そのため、母がどういう治療を受けたのかは知らない。
が、行きは痛いほうの足を外側から回すようにして引きずりながら歩いていたのが、帰りには普通に歩けるようになっていたのだ。
またしても、奇跡を見る思いだった。
まだ痛いらしいが、そこまで回復すれば、あとは時間の問題である。
母が帰る時に先生が言ったらしい。
「今日よりも明日のほうが楽になっているはずです」
何という心強い言葉だろうか。
注射専門の医者には、到底言えないだろう。


10時30分現在、尼崎の列車横転事故をやっている放送局(福岡版)はNHK、KBC(テレビ朝日系)、RKB(TBS系)、TNC(フジ系)で、やってない放送局はTVQ(テレビ東京系)FBS(日テレ系)である。
で、やってない放送局がいったい何をやっているのかというと、TVQはテレビショッピング、まあここはいつものことだが、呆れたのはFBSである。
のんきに韓流なんかやっているのだ。アホか!




嫁ブーはそのコピーを広げながら、「ね、ここに『貴黄卵』と書いとるやろ」と誇らしげに言って、それをぼくに見せた。
なるほど、そこにはちゃんと『貴黄卵』と書いてあった。
しかし、次の瞬間、ぼくは黙り込んでしまった。
それを見た嫁ブーが「どうしたと?」と聞いた。
「ここに『貴黄卵』があるのはわかったけど、この道はどこから続いとるんか?」
「・・・」

ゼンリンの地図を見たことがある人ならおわかりだろうが、ゼンリンの地図は一軒一軒の家が細かく書かれているので、一つの地域が数ページに渡っているのだ。
そのため、全体図がわかりづらいという欠点がある。
それを解消するために、巻頭に全体の地図が書かれているのだが、嫁ブーはその地域の地図だけコピーしてきて、全体の地図をコピーしてきてなかったのだ。

「これじゃ、わからんやろ」
「いや、ちゃんと聞いてきたっちゃ。この道はねえ、メインの通りなんよ」
「そのメインの通りに行くためには、どう行ったらいいんか?」
「それは…」
「この上のページに、何か目印になるようなものがなかったか?」
「ああ、ダイエーがあった」
「ダイエー…、あんなところにあったかのう」
「あった! と思う」
「そういえば、前に鞍手に行った時、スーパーらしきものを見たのう」
「そうよ、そこよ」
相変わらず気楽な性格である。

ということで、先週の金曜日に、ぼくと母と嫁ブーの三人で、貴黄卵を買いに行った。
もちろん行き道が確定したわけではない。
いわゆる見切り発車というやつである。
ぼくは前に鞍手に行った時のコースを通り、例のスーパーの前まで来た。
「確かこのスーパーやったと思うけど、ダイエーやなくなっとる。メイン通りっちゃここか?」
ぼくがそう聞くと、嫁ブーは例の気楽な性格を発揮し、「うん」と適当な返事をした。
「間違えとったって、知らんぞ」
「ここっちゃ、間違いないっちゃ」
ぼくが疑ったのにはわけがある。
メイン通りにしてはえらく道が狭い。
車がやっと離合できるほどの幅しかないのだ。
そこで、「こんな道がメイン通りであるはずがない」と思ったわけだ。

しかし、今回は嫁ブーの気楽さが勝った。
そのメイン通りを2分ほど走ると、そこに『貴黄卵』ののぼりが立っていた。
「ね、間違ってなかったやろ」と、嫁ブーは誇らしげに言った。
それにしても、スーパーがあるところはちょっとした繁華街になっているのだが、少し車で走っただけなのに、周りは田園風景に変わっていた。
どこから牛や馬が出てきてもおかしくない雰囲気である。
しかも、養鶏場のニオイという演出まで加わっている。
これぞ日本の原風景である。
ぼくは、そこで「こういうところでご飯を食べたらおいしいだろうな」と思いながら、その『貴黄卵』を買ったのだった。

その晩、さっそく玉子を食べようと思い、酒は飲まずにご飯だけ食べることにした。
まず、『ごはんですよ』でご飯を一杯食べ、二杯目を少なめに装って、それに玉子をかけることにした。
ところが、いざ玉子をかける段階になって、あることに気がついた。
『キューちゃん』が切れていたのだ。
「おい、キューちゃんがないぞ!」
「あっ、切れとった?」
「おう」
「明日買っとくけ」
ということで、その日ぼくは「キューちゃん、キューちゃん」と言いながら、貴黄卵かけご飯を食べたのだった。


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